「犬を飼いたいけど、一人暮らしだと難しそう」と考える人は多いでしょう。
結論から言うと、一人暮らしでも犬を飼うことは可能です。
ただし、一人暮らしに適した犬種を選び、飼育環境を整えることが必要不可欠になります。
本記事では、一人暮らしでも飼育しやすい犬種と一人暮らしで犬を飼うときの注意点について詳しく紹介しています。
犬種ごとにメリット・デメリットの両方を解説しているので、迎える際の参考にしてください。
もくじ
一人暮らしでも飼育しやすい犬種の特徴
一人暮らしで犬を飼うにあたって、犬種選びが重要になってきます。
体が大きすぎると飼育スペースの確保が難しく、お手入れや散歩にも時間がかかるため、とくに小型犬、または中型犬がおすすめです。
犬種によって被毛の特徴が違うため、トリミングやブラッシングの頻度もそれぞれです。
また、犬種ごとの性格や行動の傾向にも着目しましょう。
無駄吠えが少ない犬種や、素直でしつけがしやすい犬種を選ぶのが無難です。
一人暮らしでも飼いやすい犬種8選
世話やしつけのしやすさといった観点から、一人暮らしでも飼いやすい犬種を紹介していきます。
見た目だけでなく、性格や行動、なりやすい病気にも犬種ごとの違いが存在します。
もちろん個体差はありますが、犬種ごとの特性を理解して選ぶことが大切です。
飼ってから後悔しないために、犬種ごとのデメリットや注意点についても知っておきましょう。
①トイプードル【賢く抜け毛も少ないので一番人気】
トイプードルは、大手ペット保険会社の人気犬種ランキングで15年連続1位をキープしているほど人気です。
見た目の愛らしさに加えて、物覚えのよさ、抜け毛の少なさが人気の理由で、一人暮らしでも飼育しやすい犬種だと言えます。
抜け毛の掃除は比較的楽ですが、ブラッシングやトリミングなどのお手入れは定期的に行う必要があります。
また、明るく活発な性格の子が多いため、仕事終わりや休日はしっかり遊ぶ時間を作ってあげましょう。
②ミニチュアダックスフンド【順応性が高く、なつきやすい】
胴長短足の可愛い体型が人気の犬種です。
環境への順応性が高く、飼い主によくなつくので一人暮らし生活のパートナーとしても理想的です。
元々は猟犬として働いていた犬種なので、小さい体でありながら大きな声でよく吠える傾向にあり、好奇心旺盛でイタズラ好きな子も多いため、子犬の頃からしつけは根気強く行いましょう。
また、ダックスがなりやすい病気である、椎間板ヘルニアにも気を付ける必要があります。
特に腰に負担がかかる階段の登り降りやベッドなどの登り降り、体重の増加には十分注意しましょう。
さらに、フローリングの場合は滑らないようにカーペットを敷く、もしくは滑り止めワックスを使用するなどのヘルニア対策をおすすめします。(賃貸物件で滑り止めワックスを使用する場合は、念の為大家さんや管理会社に確認をとりましょう。)
③チワワ【小さいのでお手入れと散歩の負担が少なめ】
大きな瞳と丸みを帯びた額が特徴のチワワも、一人暮らしの愛犬家に人気があります。
小柄なため、長時間の散歩を必要とせず、ブラッシングなどのお手入れも比較的楽です。
チワワの被毛には、ロングコートとスムースコートの2種類があり、基本的にはどちらもトリミングの必要がありません。
スムースコートのチワワなら、抜け毛がより目立ちにくいです。
ただ、自己主張が強い傾向にあるので、可愛いからと甘やかしすぎず、主従関係を学んでもらうことが大切です。
④マルチーズ【従順で頭もよく飼いやすい】
マルチーズは、真っ白でふわふわの毛が特徴の愛玩犬です。
優しく従順な性格で頭もいいので、犬を初めて飼う人や一人暮らしの人にも向いている犬種ですが、人が好きで寂しがり屋の傾向があるため、留守番の時間が長いとストレスを感じやすいです。
そのため、休みの日はペット可の場所へお出かけするなど、一緒にいる時間を増やす工夫が必要です。
また、白い被毛は涙やけが目立ちやすいため、こまめに目元を拭き取ってあげましょう。
⑤シー・ズー【留守番上手で無駄吠えも少ない】
シー・ズーは、丸くて鼻ぺちゃの顔が愛嬌たっぷりの犬種です。
マイペースで独立心が強いので留守番の得意な子が多いです。
無駄吠えも少なく、一人暮らしの人にぴったりだと言えます。
ただ、物覚えは良いものの、プライドが高く頑固な一面もあるため、子犬の頃からしっかりしつけを行いましょう。
シー・ズーは比較的長生きする犬種と言われますが、皮膚病や外耳炎、眼病など注意したい病気がいくつかあります。
お手入れや健康管理を怠らないようにしましょう。
⑥キャバリア【優しく社交的な性格でしつけがしやすい】
キャバリアこと「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」は、優しく社交的な性格でしつけがしやすいので、一人暮らしの人にも向いています。
ただ、甘えん坊で寂しがり屋なところがあるため、長時間の留守番は苦手な傾向にあります。
分離不安を防ぐために、飼い主と離れることに少しずつ慣れさせることが大切です。
また、遺伝的に心臓病が出やすいのもキャバリアの特徴です。
健康的な食事と適度な運動を心がけ、定期的に動物病院を受診するようにしましょう。
⑦パグ【無駄吠えが少なく明るい性格】
パグは大きな瞳とシワの多い顔が特徴の犬で、根強いファンも多いです。
陽気で温和な性格で無駄吠えも少ないため、単身世帯での飼育にも向いています。
基本的には素直ですが頑固な一面もあるので、しつけの際は焦らずじっくり向き合いましょう。
パグのような短頭種の犬は熱中症や呼吸器疾患のリスクが高いため、室温管理や体重管理はしっかり行いましょう。
また、顔のシワに皮脂などが蓄積されると臭いや皮膚病の原因になるので、定期的なケアが必要です。
⑧フレンチブルドッグ【社交的で無駄吠えが少ない】
フレンチブルドッグは、コミカルなビジュアルで世界中の愛犬家から人気があります。
社交的で天真爛漫なので、中型犬でありながら初心者でも迎え入れやすい犬種です。
警戒心が高すぎず穏やかな性格で吠えることが少ないので集合住宅での飼育にも適しています。
被毛が短いのでトリミングは不要ですが、実は抜け毛が多く皮膚も弱いため、ブラッシングなどのケアは欠かせません。
また、食欲旺盛で運動能力が低いため、肥満にならないよう食事や運動には気を配りましょう。
一人暮らしで犬を飼うときの注意点
一人暮らしで犬を飼うにあたって、飼育しやすい犬種を選ぶことも大切ですが、飼い主自身にも注意すべき点があります。
愛犬が安心して幸せに暮らせるように、迎え入れる前にしっかり準備しておきましょう。
金銭面や環境面を万全に整えておけば、イレギュラーなことがあっても慌てずに落ち着いて対処できます。
安定した収入を得る
犬の寿命にもよりますが、生涯の飼育にかかる費用は200万円から500万円ほどであると言われています。
迎え入れる際には、必要物品の購入やワクチンの接種など、初期費用としてまとまったお金が必要です。
また、食費やトリミング代など毎月の出費に加えて、病気やケガをした場合は治療費がかかります。
愛犬と暮らすためには金銭面での安定が不可欠です。
自分の収入と支出を見直した上で、犬を迎えるかどうか考えましょう。
自分のもしもに備える
飼い主の出張や入院、旅行の際に預かってもらえる場所を探しておきましょう。
実家や友人宅、ペットホテルなどが預け先の候補として挙げられます。
いきなり長期間預けてしまうと愛犬の混乱やストレスの原因になるため、まずは短時間預けてみて慣れさせるのも効果的です。
また、飼い主の病気や死亡など万が一のケースに備えて、代わりとなる飼育先を見つけておくのも飼い主の責任です。
家族や友人を頼れない場合は、ペットの後見人を探すサービスもあるので利用を検討してみましょう。
犬に適した住環境を選ぶ
犬を迎えるにあたって、住環境を整えることも大切です。
集合住宅に住んでいる場合、ペットを飼える物件かどうか必ず確認しましょう。
ペットを飼えない物件であれば、ペット可物件への引っ越しが必須です。
また、車通りの少ない道や広い公園など、散歩に適した場所を探しておくことも大切です。
自宅近くの動物病院についても把握しておく必要があります。
歩いて行ける距離に病院があれば、急な体調不良の際も安心です。
まとめ
本記事では一人暮らしでも飼いやすい犬種を紹介しましたが、一人暮らしに向いているからと言って安易に飼えるわけではありません。
犬を迎える場合は時間とお金がかかることを念頭に置いて、自分のライフスタイルに合った犬種を選びましょう。
犬種のメリットだけでなくデメリットについても知っておくことで、お迎え後のミスマッチを防げます。